ファイターズECサイトのリニューアル考

この冬の野球関連ニュースは北海道日本ハムファイターズでもちきりですね。もはや監督の代名詞となった『BIG･BOSS』を巧みに使ったメディア戦略がとてもおもしろい。また、2022年1月21日には新しいプライマリーロゴとユニフォームデザインを発表し、イメージ一新を図っている。手を抜きませんね！

そんな攻めるファイターズですが、ECサイトもUIを一新しています。

PC版の新サイトデザイン

私個人的にファイターズのリニューアル前のECサイトは常に参考にさせてもらっていて、頻繁にアクセスしていました。企画された商品もそうですが、特にファン目線のUIが素晴らしいなぁと感心していました。

新商品へのアクセスのし易さやカテゴリー分けの旨さなど、旨味を凝縮した懐石料理の如く、掘れば掘るほど良さが滲み出てくるといったサイトに仕上がっていて、ある意味『行き着くところまで行き着いた』のではないかと感じていた程です。

もちろん、良いECサイトはたくさんあり、おしゃれで使いやすいサイトは世の中にたくさんありますが、あくまで多くのファンを抱える球団のECサイトの中でということにはなります。

今回のリニューアルで私目線で気がついたポイントは、以下の通り：

• モバイルサイトに最適化されたデザインを採用
• 商品カテゴリーを一新
• 文字要素を極力非表示に
• その他

【モバイルサイトに最適化されたデザインを採用】

セッションと収益の8割前後がモバイルサイトからとなった今日のECでは至極当然の流れですね。写真からアイコンまでほとんどの場所に適切なリンクが配置されていて、モバイル端末での直感的な操作にストレスなく反応してくれます。PC表示では、商品名や詳細記述の文字はやや小さいかと思いましたが、スマホではしっかり可読性を確保しています。

写真はメインから切り替え写真まですべて白バックです。これはとても手間が掛かるのですが、このサイトでは徹底されていますね。今後たくさんの新商品もすべてこの体制で実施していくという覚悟の現れかと思います！！

【商品カテゴリーを一新】

商品カテゴリーはとても悩ましい部分で、EC上だけでの最適化ではなく、チームとしての想いやリアル店舗でのWebカタログ用途なども勘案して、作っていくべきだと思っていますので、私としては、カテゴリー変更はMD事業の考え方などが如実に表現されてくる部分だと考えています。

ファイターズのリニューアル前のサイトは本当に参考にさせてもらいました。何か仮説を立てて、こちらを覗き一喜一憂したのを覚えています。それだけ、ファイターズECは上手くできていたのですが、新しいサイトはどんな想いでカテゴリーを切っているのでしょう。ファンの皆さんの評価も聞いてみたいなぁ。

【文字要素を極力非表示に】

トップの文字要素はとにかく少なくなりました。それでも直感的に商品にたどり着けるとしたら、それだけ写真が上手く配置されているということなのでしょう。このあたりは、繰り返し訪れるリピーターが多い球団ECでは、どう出るか。とても興味があります。

現状では、スライドバナーも無く、メインバナー1枚と主要カテゴリーへのリンク画像のみが6枚配置されているのみです。その他のカテゴリーにはハンバーガーメニューや商品検索からのアクセスとなります。とてもシンプルで割り切りがすごい。ただ、メインバナーの変更頻度が悩ましい作りかも知れません。

【その他】

昨今のWeb界の潮流もあり、クッキーポリシーがヘッダーに含まれています。逆に店舗案内が消えています。顧客のECサイト無いに留めたいということなのでしょうか？わりとECサイト上でリアル店舗を検索するニーズは多いので、このあたりは気になる変更です。

ニュースフィールドがなくなりました。以外にこちらの用途って難しく、公式サイトのニュースとの連動なども難しいので、運用上、運営効率上も無くても良いという判断なのでしょう。緊急のお知らせなどは、グローバルメニュー下に表示するだけの方が目につきやすく、効果的だと思います。

まとめ的なもの

ファナティック社にECを任せた2球団目のNPB球団のECサイトリニューアルということで注目されるファイターズECサイト。ドメインも変更し、結構な規模のリニューアルでした。球団MDビジネスの中でのECの位置づけはますます重要になってきますので、この取組みがどうなって行くのか、しっかりウォッチしていきたいと思います。

Aki

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